福祉課の椎葉です。
新富町唯一の盲導犬ユナ君の活躍をご紹介します。
ユナ君は、視覚障がいをもつ内田恭行さんのパートナーとして、東京のアイメイト協会で訓練を受け、
昨年の11月に新富町にやってきました。
御年3歳。
犬種は、人懐っこく従順な性格といわれるラブラドールレトリバーです。
「ユナ」という名前は、「唯一の」という意味で名づけられたそうです。
内田さんには、10年間共に過ごしたエボニーというとても利口な盲導犬がいました。
平成21年に亡くなり、パートナーを失った悲しみと体調不良が重なり、ほとんど外出できなくなりました。
しか~し、徐々に体調も良くなり、昨年新たなパートナーを迎える為、東京にあるアイメイト協会(訓練施設)へ行き、
ユナ君とご対面!!
一カ月の厳しい訓練を共に乗り越え、ユナ君は晴れて新富町の一員(一頭?)となったのです。
では、ユナ君の日常をちょっとご紹介します。
起床
毎朝、5時半に起床。起きたらまず「ワンツー」をします。
「ワン」は「おしっこ」、「ツー」は「うんち」のことで、盲導犬協会が決めている排泄を促す言葉です。
散歩
午前6時より、ハーネス(胴輪)をつけて散歩。時間は30分~1時間半位。
内田さんの体調に合わせて、コースを変えています。
ブラッシング
散歩から戻ったら、ブラッシングをします。
た~っぷり1時間かけて3種類のブラシ(ゴム・金・毛)を使い、濡れタオルで全身拭き上げます。
仕上がりはツヤツヤ☆
仕事
内田さんが外出する時は、ユナ君のお仕事開始です。
内田さんの頭の中にある地図を元に、「ストレート」「ライト(右)」「レフト(左)」等の指示で、目的地に向かいます。
家にいる時
基本的にフリーです。
茶の間の日当たりの良い場所で、横になったりして過ごします。
ユナ君は、まだまだ甘えん坊で、家族に遊んで欲しくて、おもちゃやレジ袋などをくわえて来て、
遊んでもらおうとします。
食事
一日一食で、夕方5時頃食べます。
体調管理とベスト体重を維持する為、食事は基本的にドッグフード(千葉県からお取り寄せ)のみ。
でも、野菜や果物が好きなので、時々少し食べさせてもらいます。
就寝
夜10時位に寝ます。
鼻が長いので、イビキをかいてしまいます。
熟睡しているように見えますが、内田さんが起きると自分も起きようとします。
以上、ユナ君の一日はこうして過ぎていきます。
東京育ちのユナ君にとって、新富町は山あり谷あり、凸凹道も多く、まだまだ不慣れな場所です。
初めの頃は、間違って内田さんを何度も草むらにつれてってしまい、迷子になったこともありました。
しかし、家族の愛情に包まれ、少しずつ盲導犬らしくなっています。
盲導犬歴1年でまだまだ修行中の身ですが、日々頼もしくなるユナ君の成長をこれからも見守っていきたいと思います。
頑張れユナ君!!
もっと盲導犬について知りたい方に
盲導犬は、目の見えない人、見えにくい人が屋外を安全に歩けるようにサポートします。
障害物を避けたり、立ち止まって曲がり角を教えたります。障がいのある方のパートナーであり、ペットではありません。
ハーネス(胴輪)をつけている時は、「仕事中」なので、次のことに注意して温かく対応してくださいね。
- 仕事中は、話しかけたり、じっと見つめたり、勝手に触ったりして気を引く行為はしないようにしましょう。
- 食べ物や水を勝手に与えないようにしましょう。
- もしも使用者さんが困っていたら、「何かお手伝いすることはありますか?」と声を掛け てあげましょう。
盲導犬は、「身体障害者補助犬法」に基づいて認定された犬で、特別な訓練を受けています。
きちんとしつけられているので、社会のマナーも守れるし、お手入れも行き届いて衛生的です。だから、公共施設や交通機関をはじめ、飲食店やスーパー、ホテル等いろいろな場所に同伴できます。
時々、新聞等で入店拒否の記事を目にしますが、障がいのある人の自立と社会参加のために、日々盲導犬は頑張っていますので、どうぞ温かく見守ってくださいね。