新田原基地の井戸(雑用)におけるPFAS(PFOS及びPFOA)の暫定目標値超過に対する県の対応について(令和7年4月1日)
航空自衛隊新田原基地内に設置されている専用水道において、PFAS(有機フッ素化合物)の一種であるPFOS及びPFOAが暫定目標値(注1)を超過して検出されたことに関して、その後、航空自衛隊新田原基地において基地内の別の井戸(雑用)1箇所において水質検査が実施されました。
これについて、3月31日夕刻、新田原基地から県及び町に対し、当該井戸においても暫定指針値(注2)を超過して検出された旨の情報提供がありました。
(注1)暫定目標値…水道水の水質管理目標設定項目(水道水質管理上留意すべき項目として、将来にわたり水道水の安全性の確保等に万全を期する見地から、水道事業者等において水質基準に係る検査に準じた検査等の実施に努めるべきもの)としてPFOS及びPFOA合算で50ng/L(体重50kgの人が、水を一生涯にわたって毎日2L飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる値)以下
(注2)暫定指針値…河川や地下水等の環境水の要監視項目(人の健康の保護に関連する物質ではあるが、直ちに環境基準とはせず引き続き知見の集積に努めるべきもの)としてPFOS及びPFOA合算で50ng/L(体重50kgの人が、水を一生涯にわたって毎日2L飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる値)以下
検出結果及び今後の対応について
航空自衛隊新田原基地の井戸(雑用)におけるPFAS(PFOS及びPFOA)の暫定目標値超過に対する県の対応等について、4月1日に発表がありました。
詳細は、下記のリンクをご参照ください。
検出結果及び今後の対応について(プレスリリース)<宮崎県>
問い合わせ先
・地下水の飲用に関すること 高鍋保健所 電話:0983-22-1330
・周辺水質調査に関すること 県環境管理課 電話:0985-26-7085
・その他の相談窓口 新富町環境対策課 電話:0983-33-6072
(注)基地内の井戸の水質検査に関する内容については、航空自衛隊新田原基地第5航空団司令部監理部基地渉外室(電話:0983-35-1121)にお問い合わせください。
井戸水の飲用について
水質検査を受けておらず、安全が確認されていない井戸水の飲用は控えましょう。
個人所有の井戸については、所有者自身で検査を受け、衛生管理を行う必要があります。飲用については、水道水を利用することをおすすめします。
飲用井戸等の衛生管理のお願い<宮崎県>
飲用井戸等の衛生管理チラシPDF
【お問い合わせ先】
飲用井戸等の衛生管理に関すること 高鍋保健所 電話:0983-22-1330
PFAS(PFOS及びPFOA)について
有機フッ素化合物( PFAS )の一種である「ペルフルオロオクタンスルホン酸 (PFOS)」「ペルフルオロオクタン酸 (PFOA)」は、泡消火薬剤、フッ素ポリマー加工助剤等)など幅広い用途で使用されてきました。これらの物質は、難分解性、高蓄積性、長距離移動性という性質があるため、国内で規制やリスク管理に関する取り組みが進められています。
有機フッ素化合物(PFAS)について<環境省>
環境省「PFOS・PFOAとは?」PDF
人の健康への影響
PFOS、PFOA は、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについては十分な知見はありません。そのため、現在も国際的に様々な知見に基づく基準値等の検討が進められています。また、国内において、PFOS、PFOA の摂取が主たる要因と見られる個人の健康被害が発生したという事例は確認されておりませんが、国において、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討が進められています。
PFOS・PFOAへの対応
国内では、PFOS、PFOAはいずれも既に製造・輸入等が原則禁止されています。
(PFOSは平成22年(2010年)、PFOAは令和3年(2021年))
厚生労働省では、水道水について、2020 年に PFOS、PFOA を水質管理目標設定項目に位置付け、当時の科学的知見に基づき安全側に立った考え方を基に、PFOS と PFOA の合算値で 50 ng/L 以下とする暫定目標値を定めており、飲料水中の PFOS、PFOA が暫定目標値を超えることがないように水道事業者等による管理をお願いしています。
環境省においても同様に、公共用水域や地下水における暫定目標値として PFOS と PFOA の合算値で 50 ng/L と定めています。
※詳しくは、環境省が公開しているQ&A集をご覧ください。
環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集(2024年8月)PDF