「食べる楽しみをいつまでも」
そんな思いから誕生した、安全でおいしい食形態です。
これまで介護の現場で提供されてきた「刻み食」や「ミキサー食」は、誤嚥(誤って、食べ物や水分が食道ではなく気管に入ること)の原因となっていました。ソフト食は、いつもの食事の材料に少しの調理の工夫をするだけで作ることができる、やわらかくて、口の中でばらつかず、まとまりのある食形態です。咀嚼力や飲み込む機能が低下している人、片麻痺などの障害のある人などでも食べられる、広い意味での介護食であり、また、内容によっては離乳食としても食べられる食事です。
ソフト食の大きな特徴は、「舌で押しつぶせるかたさである」「形がある」「口腔から咽頭への移送が容易である」という3点です。
そして、ソフト食の最大の特徴は、見た目は普通食と変わらず、彩り、香り、温度、季節感を満たした、家族みんなが一緒に食べられる食事であるということです。
財団法人
潤和リハビリテーション振興財団
診療研究所 主任研究員
農学博士 黒田 留美子
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協力
財団法人 潤和リハビリテーション振興財団
参考文献
「いつもの材料でつくるソフト食―高齢者メニュー50」(鉱脈社刊)
「黒田留美子式高齢者ソフト食標準テキスト上巻/下巻」(リベルタス・クレオ刊)